レッスン5 リーダーは目標を変えず、方法を変えよう!
レッスン内容の文字起こし
今日のテーマは「リーダーは目標を変えず、方法を変えよう!」です。
以前、これからの組織づくりに大切なのは、心理的安全性ですよ、という話をしました。
心理的安全性という名は、一言で言えば部下が違和感を感じたときに、「それ、おかしくないですか?」と言える、そんな空気感のある組織です。
声の大きい人だけ、勤続長い人だけ物を言える、もしくは経営者やリーダーにしか発言権がないような職場ではなく、異動してきたばかりの人でも若い新入社員でも、自分の意見が言える、自分の意見が言いやすい雰囲気のある組織ですね。
でも、これ、一歩間違えると、ただ甘いだけの、ただの緩い組織になってしまいます。
そこで、もう一つ大事な軸がありました。
それが求められる仕事のクオリティーです。
心理的安全が高く、求められる仕事のクオリティーが低ければ、緩い組織になります。
緩い組織では、優秀な社員がやる気をなくしていき、辞めいきます
一方、心理的安全性が低く、求められる仕事のクオリティーが高ければ、俗に言うブラックな職場ですね。多くの社員が疲弊し、やはり離職が増えていきます。
ですから、大事なことは心理的安全性が高いだけでなく、求められる仕事のクオリティーも高くなければなりません。
では、求められる仕事のクオリティーが高いって、どういうことでしょうか。
ある2人のリーダーがいます。
どちらのリーダーも目標を掲げます。
仮に売上目標100万円!とします。
そのために、リーダーのAさんは①の方法で売上100万円をつくるぞ!
チームのみんなも①の方法で営業するんですね
一方、別のチームのリーダーのBさんも①の方法で売上100万円をつくるぞ!
Bさんのチームも①の方法で営業するんですね
問題はここからで、中間発表で全然100万円に届きそうにないんです。
これはダメだぞ!と。目標達成は難しいぞ!と、なるわけです。
で、Aさん。Aさんは①の方法を変えようとはしません。
俺はリーダーとしてこのやり方を貫くぞ!と言うわけです。
その代わり、目標が高過ぎた!と言って、目標を下方修正します。
やっぱり目標を80万円にしよう。
でも、月末になると、「あれ?80万円も厳しいぞ!」となるわけです
でも、Aさんは「自分はリーダーだ!」と思うんですね。
「リーダーはブレちゃいけない!」と思ってですね、①の方法で営業を続けるんですね。
ただ、優しいですから、目標を下げましょうって提案するんです。
売上目標50万円にしましょうって。
結果、50万円を達成するんですね。
みんな、よくがんばったね、って言うんです。
これが緩い組織です。
本気で100万円目指してがんばってた人間は、「なんのためにがんばったんだ…」と思うわけです。
優秀な人間から辞めていくってのは、そういうことです。
一方、Bさんのチームは違いました。
目標は変えない。
100万円のままなんですね。
ただ、①の方法では、とてもじゃないけど、目標達成は難しいぞ、となるわけです。
だから、やり方を変えよう、と提案します。
②のやり方でやろう!と。
でも、それでも、目標達成は難しいぞ!と。
じゃあ、やり方を変えよう!と。
今度は③のやり方でやってみよう!となるんですね。
目標は変えません。やり方を変えるんです。
やり方を変えるって、リーダーの視点で考えると、ブレてるように見えるんですね。
でも、部下の視点で考えると、目標を変えることの方が、リーダーがブレているように見えるんですね。
目標に対して、いろんな工夫をする。
たとえAさんとBさんの成果が同じだったとしてもですよ、同じということはありえないとは思いますが、仮に同じだったとしても、チーム全体としてどちらが成長しているかは想像できますよね。
求められる仕事のクオリティーの高さというのは、リーダーが適正な目標を掲げ、その目標を変えないで、やり方を工夫していくことで、感じられるものなんですね。
心理的安全性の高い職場では、その「やり方」について、様々なアイデアが出てくる。
だから、成長する組織になります。
ブラックな職場はアイデアが出てきませんから、どんどん疲弊していくんだけど、成長する組織は他者多様な人たちからいろんなアイデアが出てくるから、さらに成長していくんですね。
リーダーは目標は変えない。でも、やり方は柔軟に変えていく。
ぜひ、心の片隅に置いておいていただきたいと思います。
弊社ではチームづくりに関する無料の相談も行なっております。
ぜひご活用ください。
それではまた、次回の動画セミナーもお楽しみに。