エントリーシートをchatGPTに書かせたら、君は就活は始まる前に終焉してしまうよ

就活のエントリーシートをchatGPTに書かせることはできますか?

くれちゃん先生

就活のエントリーシートをchatGPTに書かせることはできますか?

A.I.

はい、可能です。私は文章生成AIであり、様々なトピックについての文章を生成することができます。エントリーシートはあくまでも自己PRのためのものであり、自分自身を最も良く表現するための努力が必要です。私が提供する文章はあくまでも参考程度となりますので、最終的に提出するエントリーシートは自己の意見を反映したものとなるよう注意してください。

くれちゃん先生

野球部でがんばってきました。部長としてリーダーシップを学びました。それから週に3日、ラーメン屋さんでバイトをして働くことの厳しさを学びました。自己PR文を考えてください。

さて、A.Iはどんな自己PRを考えてくれたでしょうか。
それがこちらです。

私は、野球部での経験とラーメン屋でのアルバイトを通じて、リーダーシップと努力の大切さを学びました。

野球部では、部長としてチームの統率を任され、メンバーの指導やチームの方向性を決めることが求められました。その経験から、リーダーシップ力を養い、人をまとめる力や問題解決能力を身につけました。また、努力を怠らず日々の練習に取り組むことで、目標に向かって努力する大切さを学びました。

一方、ラーメン屋でのアルバイトは、厳しい労働環境で働くことの難しさを学ぶことができました。週に3日、長時間の勤務でしたが、忙しい時間帯にはチームワークを発揮し、お客様に満足いただけるサービスを提供することができました。また、常に新しいメニューや商品の知識を学ぶことで、自分自身を常に成長させることの大切さも学びました。

これらの経験から、リーダーシップ力や努力の重要性、そして協調性や自己成長の大切さを身につけました。私は、これらの経験を活かし、自らが所属する組織や会社に貢献することができると考えています。

chatGPTの答え

さて、あなたはこの文章を読んで、何を感じたでしょうか?
「おっ!いい感じじゃん?」と思ったあなたは要注意です。

採用の失敗は取り返せない

くれちゃん先生

採用のことで困っていることは何ですか?

経営者Aさん

採用の失敗は取り返せないって言うけどねえ、本当だよ。面接じゃわからないことだらけ。結局、その子を理解するために、何度も何度も面接することになるんだよねえ。

採用面接の難しさをよく耳にします。
就活生だって、少しでも優秀な人材に見せたいですから、多少は盛って話します。
面接のときだけは、耳障りの良い言葉を並べてきます。

ですから、経営者さんや人事担当者は、人材を見極めることに大変苦労します。

なにせ日本の雇用制度は、従業員側にとって大変都合の良いものです。

雇われた側は自分の都合で辞められますが、雇う側は簡単には辞めさせることができない仕組みになっています。
ある経営者さんはこんなことをおっしゃっていました。

経営者Bさん

辞めてほしくない人材が辞めていくのも問題だけど、辞めてほしい人材が辞めないのも問題なんだよね。

なるほど、そういうこともあるのですね。
ですから、経営者Aさんのように、「採用の失敗は取り返せない」という思いを持たれている経営者さんは多いのです。
「辞めてほしくない人材」が欲しいのが本音です。
でも、昨今は「辞めてほしい人材」を取らないようにしたい思いを強く感じます。

こんな人材を採用するな

採用は、企業にとって非常に重要なプロセスです。採用に失敗すると、その後の業務やチームワークに大きな影響を与えることになります。しかし、時には誤った判断で不適切な人材を採用してしまうこともあります。

コミュニケーションが苦手な人材は避けた方が良いでしょう。チームワークやプロジェクト進行において、円滑なコミュニケーションが必要不可欠です。コミュニケーションが苦手な人材は、情報共有や意見交換がうまくいかず、チームの雰囲気を悪化させることになりかねません。

また、過剰な自己主張や優越感を持った人材も採用するべきではありません。自己主張が強すぎると、チーム内の人間関係を悪化させたり、自己中心的な行動に走ることがあります。一方で、優越感を持った人材は、協調性に欠け、他のメンバーを軽視することがあります。

さらに、柔軟性に欠ける人材も採用すべきではありません。ビジネスは常に変化しており、柔軟性がなければ対応できません。

「優秀な人材が採用される」と勘違いしている就活生も多いのですが、そもそも未経験者にそれほど大きな期待を抱いている企業は少ないように思います。大卒ルーキーを即戦力に考えるのは、プロ野球やJリーグなどのプロスポーツの世界ですら、それほど多くありません。

教育コストをかけて、育てていこうと考えています。ですから、スペックの優秀さよりも学ぶ意欲をもち、今後の成長が期待できる人材を採用したいと考えるものです。

逆に言えば、和を乱す人材は採用したくないのが本音でしょう。

君の存在を認めてくれる職場に骨を埋めたくないかい?

君がもし合コンで意中の女の子からA.I.が書いたラブレターを渡されたらどうだろう?
中身云々の前に、「A.I.に書かせた」という事実が気持ちが萎えないだろうか。

エントリーシートも同じ。
いわば、君が君自身を知ってもらうためのラブレターみたいなものなんだ。
それを読んで、面接する人事担当者は、君についての質問をしてくる。
それに答えられるだろうか?
その答えに「情熱」を乗せて答えられるだろうか?

エントリーシートの自己紹介文、chatGPTに書かせたら楽じゃね?
確かに、そうだ。楽だし、それなりのものができあがるだろう。

でも、自分のことをわかってもらう努力を最初から放棄している人間が、面接という短時間のお見合いで、自分の魅力を伝えられるだろうかと問われれば、答えはノーだと言わざるを得ない。

「書く」という行為は、自分を見つめ直す作業である。

書きながら、「あんなことがあった」「こんなことがあった」と思い出すこともあるだろう。
そういった一つ一つのパーツが、面接で尋ねられたときの答える材料になるんだ。

あんなことがありました。
こんなことがありました。

人間を惹きつけるのは、その人が経験してきたエピソードだけだ。
僕はたくさんの動画をTikTokにアップしてきたんだけど、やはり伸びる動画はエピソードトークの動画だったりした。

自己PRには、君が経験してきたことを書きたい。
そしたら、面接で質問されてもきちんと答えられるはずだ。

エントリーシートを書いて終わりではない。
それと面接がセットだということを忘れないでほしい。

この記事を書いた人

くればやし ひろあき

株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

「自分で考え、自分で行動する人を育てる」をモットーに、16年間公立中学校で3,000人以上の子どもたちや若手教員を指導。当時世界最大の児童生徒数だった上海日本人学校や市内で最も荒れた中学校などで生徒指導のリーダーを務める。
独立後はその経験を生かして講演活動を行う傍ら、セミナーやコンサルティングを通して、企業や学校、チームからご家庭まで、大小さまざまな組織のマネジメントをサポート。
独自のアルゴリズムで人材分析を行う人事支援アプリ『CrewDocks®︎』を開発。
TikTokに「人間関係づくり」をテーマにしたショート動画を配信し、フォロワー数は11万人を超える。