人事のお悩み〜採用の失敗をいかになくすかという切実な問題〜

何度も何度も面接をして、エントリーシートもしっかり見直して、なんならインターンまで引き受けたのに、、、。

採用してみたら、「全然違うじゃーーーん!」みたいなことはありませんか?

どうしたら採用がうまく行くか。

これは人事を担当する多くの方の悩みのようです。

結果的に採用コストをかけて人材を確保し、教育コストをかけて育てたものの、人がポツポツ辞めていく。

厚生労働省の調査によれば、新規高卒就職者の4割、新規大卒就職者の3割は採用から3年以内に離職していくというデータがあります。

一方で、若い人から話を伺うと、「辞めないための仕組み」はほとんどないのだそう。

「特にフォローとかないですからね」

「辞めたら、また取ればいいやって感じが伝わってきます」

「たくさん採用して生き残った子を育てて、辞めた分はまた採用する感じですかね」

ある程度、辞めていくのは仕方がないことと割り切って「辞めた分の人員を来年春までに確保すること」が人事のお仕事になってしまうのは、なんだか寂しい気もします。

せっかく苦労して採用したのですから、活躍してほしいですよね。

これ、歯で考えてみましょうか。

毎月、何本が虫歯になって歯が抜けてしまうんです。

その歯はその都度入れ歯に変えるんですが、入れ歯すら虫歯になってボロボロになるんです。

ご本人は言うんですよね。

「仕方ないですよねー、歯がボロボロになるのは。また新しい歯を入れなきゃいけないから大変です」

それで歯医者さんが言うんです。

「ねーねー。歯を磨きませんか?」

「えっ?」

「新しい歯を入れる前に、歯がボロボロにならない口の中にしなきゃダメでしょ?」

辞めてしまったら採用にかけたコストも、教育にかけたコストも無駄になる。

だったら、人が辞めない組織にしたら採用コストは抑えられるし、教育にかけたコストも無駄にはなりません。

内閣府の調査によれば、離職理由の第1位は「仕事が自分には合わなかったため」(43.4%)、第2位は「人間関係がよくなかったため」 (23.7%)と続きます。

この「仕事が自分に合わなかったため」は突き詰めれば、人間関係に起因すると思います。

人は誰もが最初は初心者です。

2年や3年で、その仕事の面白さを十分に味わえるものではないでしょう。

必要としているフォローをし、困ったことがあればサポートしてやる。

そうやって、関わり合ううちに仕事の面白さに気づいていくものだと思います。

換言すれば、7割の離職は人間関係を整えることで解決するのだと思います。

虫歯にならない口の中を作るように、人が辞めない組織を作ることが大切なんです。

そのためにも、組織の人間関係を整えるって本当に大事なんです。

生産性は上がるし、コストの削減にもつながるんですから。

大切なことを、互いをよくよく理解し合うことです。

そして、その人が最も力を発揮できる関わり方をしていくことなんです。

適切な声かけ、適切な指導、適切な伝え方。

人はみんな違うからこそ、その人に合ったコミュニケーションをしていく必要があります。

弊社の人材分析アプリCrewDocks®︎の肝は、「あの人とこの人は何が違うのか」を明確にするところにあります。

そして、適切な関わり方をアドバイスします。

採用の失敗は、採用時に失敗しているのではありません。

その後の教育に失敗をし、その原因を採用に求めているだけなのです。

採用の失敗をなくす方法はたったひとつです。

きちんとした教育体制を整えることです。

教育は「仕事の仕方」を教えることではありません。

その人の持っている力が100あるならば、100発揮できるようにさせてあげることが教育です。

人事支援アプリCrewDocks®︎

この記事を書いた人

くればやし ひろあき

株式会社ミナクル組織研究所 代表取締役

「自分で考え、自分で行動する人を育てる」をモットーに、16年間公立中学校で3,000人以上の子どもたちや若手教員を指導。当時世界最大の児童生徒数だった上海日本人学校や市内で最も荒れた中学校などで生徒指導のリーダーを務める。
独立後はその経験を生かして講演活動を行う傍ら、セミナーやコンサルティングを通して、企業や学校、チームからご家庭まで、大小さまざまな組織のマネジメントをサポート。
独自のアルゴリズムで人材分析を行う人事支援アプリ『CrewDocks®︎』を開発。
TikTokに「人間関係づくり」をテーマにしたショート動画を配信し、フォロワー数は11万人を超える。