どこの世界にも「サボる社員」というのは、いるものです。
こういう社員がいると、他の社員に悪影響を及ぼしますよね。
ですから、組織のリーダーとしては、何としても「サボる社員」を何とかしたいわけです。
そこでご紹介したいのが「働きアリの法則」です。
取り除いたところで、サボる社員は新たに生まれる
どこの職場にも一生懸命働く社員がいます。
自分で次々と仕事を見つけては、せっせと仕事をこなしていくタイプの社員です。
一方で、目を離すとすぐサボる社員もいます。
トイレ休憩にタバコ休憩、それから給湯室でのおしゃべり。
隙あらば仕事をサボる、そんな社員です。
「働きアリ」の世界でも、観察していると人間と同じように「よく働くアリ」と「よくサボるアリ」がいるのだそう。
そこで、「よくサボるアリ」と取り除いて、「よく働くアリ」だけで「アリさんの職場」と作りました。
すると、どうでしょう。
結局、「よく働くアリ」しかいなかったはずが、また一定数の「よくサボるアリ」が誕生したのです。
「よくサボるアリ」を取り除くことは、新たな「よくサボるアリ」を生み出すだけのようです。
リーダーとしては「サボる社員」に注意したいところ。
ですが、結局注意をしたところで、それはエネルギーを無駄にロストするだけなのです。
手持ち無沙汰が「サボる」を生み出す
先日、泊まりである合宿に行ったときのこと。
夜に参加者でバーベキューがありました。
準備から参加者みんなで行ったのですが、男性陣が任されたのはグリルです。
みんなで火を起こし、焼き場を作りました。
僕はよくBBQをするため、いつもなら率先して火の番をするのですが、積極的に動きたがる方が多かったため、あまり出しゃばることはしないでおりました。
なにせ狭い焼き場です。
それほど多くの人が立てる場ではありません。
手持ち無沙汰でぼんやり過ごしていると、雑用っぽい仕事が回ってきました。
皿を運ぶとか、ゴミを捨てるとか。
正直モチベーションは上がりません。
「サボっている人」に見えたのでしょうか。
ちょっぴりイライラした様子で、「これをやってもらっていい?」と言われてしまいました。
こういうことって、どこの職場でもあると思うのです。
サボる社員に必要なのは「新たな役割」
「よくサボるアリ」を取り除いても、新たな「よくサボるアリ」が生まれるだけです。
リーダーが「よくサボる社員」を取り除こうと一生懸命になったところで、結局新たな「サボる社員」を生み出すいたちごっこが始まるだけかもしれません。
その人が仕事をサボるのは、結局サボっても仕事が回るからです。
ですが、仕事が回る状態とはいえ、「サボる社員」がいると「よく働く社員」は不満を溜め込むことになります。
「サボるな」と注意することは一見重要そうに見えますが、どれだけ注意したところで、新たな「サボる社員」が生まれるだけですよね。
それよりも大事なことがあります。
それは、新たな役割を与えることです。
幸い僕はバーベキューの席で主催者に呼ばれ、他の参加者の相談に乗る仕事を仰せつかりました。
主催者に呼ばれてしまったのですから、「サボっている」とは言えません。
バーベキューの焼き場は十分回っていましたし、サボっている(ように見えた)僕はその場から消えましたから、他の受講者のモチベーションに影響を与えることはないわけです。
サボる社員はいてもいなくても良い存在だからこそサボることができます。
自分の役割を生かす場がないからサボるのですね。
役割を与えることは「生き場」を与えることにつながります。