伝わらない部下に悩まされている方、多いと思うんです。
経営者として、管理職として、人を動かすというのは、なかなか苦労の絶えないお仕事ですよね。
もちろん、こちらの意図を察して動ける優秀なスタッフもいるわけですが。
どうしても伝わらないタイプというのがいるんですよね。
困ったものです。
それで、「伝わらない」と感じたときに僕らはより詳しく、より丁寧に説明を試みるわけですが、これが失敗のもとでしてね。
「伝わらないから丁寧に説明する」
これが定石のように思うわけですが、どうやらこの方法が余計に部下の心を曇らせてしまうようなのです。
結論が先のタイプか、説明が先のタイプか
丁寧な説明を好むタイプがいます。
逆に言うと、丁寧に説明しなければ伝わりませんし、丁寧に説明をしたがるタイプとも言えます。
とにかく1から10まで、全部説明をするし、されたい。
この指示に背景には何があるのか、何のためにこの指示を出すのかを懇切丁寧に説明した上で、「じゃあ、この仕事お願い!」と言われた方が伝わりやすいタイプなんですね。
僕らはスタッフを○タイプ、□タイプ、△タイプと3タイプに分類し、タイプに合わせて伝えるようにアドバイスさせていただいています。
この丁寧な説明を好むタイプを◯タイプと呼んでいます。
この指示に背景には何があるのか、何のためにこの指示を出すのかを懇切丁寧に説明した上で、「じゃあ、この仕事お願い!」と言われた方が伝わりやすいタイプなんですね。
上司が◯タイプで部下も◯タイプの場合、コミュニケーションのすれ違いは起こりにくいです。
むしろ、「長い話」の方がウケが良かったりもします。
だから、厄介なんですね。
気を良くして長い演説を始めてしまうことがあるんですね。
話せば話すほど、□タイプの心は離れていきますし、△タイプは途中から聞いていなかったりします。
□タイプや△タイプからすると「上司の長い話」となり、◯タイプからすると「上司の丁寧な説明」となるわけです。
ですから、同じ話をしていても「伝わる部下」と「伝わらない部下」が混在することになります。
「結論だけ言ってくれ」と思っているのが□タイプであり、上司の言いたいことがなんとなくわかった時点でもう聞いていないのが△タイプなんですね。
驚くことに、3分の2の社員が長い話は聞いていないと考えた方がいいでしょう。
◯タイプには説明をしてから結論、□タイプには結論を言ってから説明。
順序を入れ替えるだけで、ずいぶん伝わり方は変わると思います。